CommuniGate Pro
Version 5.1
オブジェクト
 
 
 
アカウントデータ

アカウントデータ

CommuniGate Pro サーバーでは、アカウントデータは複数の場所に保存されます。そのほとんどは、 各アカウントサービスファイルに格納され、一部はドメインファイル( ドメインのファイル) に格納されます。

ドメインに関するディレクトリとファイル

FCommuniGate Pro では、メインドメインを除き、各ドメインについてそれぞれディレクトリが作成さ れます。各ディレクトリ( ドメインディレクトリ) は、CommuniGate Pro サーバーのベースディレク トリの中のDomains ディレクトリに格納されます。ドメインディレクトリの名前はいずれも、そのド メインの名前と同じです。

メインドメインの場合、ベースディレクトリの中にAccounts ディレクトリが作成されます。この Accounts ディレクトリの中には各アカウントファイルが格納されます。

メインドメインを含め、各ドメインディレクトリの中にはそれぞれ、Settings ディレクトリが作 成されます。このディレクトリの中には、次のファイルが格納されます。

Access.settings
このファイルのフォーマットは辞書で、内部には、サーバーまたはドメインに対して管理アクセス権を持っているユーザーの名前のほか、付与されているアクセス権のリストが格納さ れます。CommuniGate Pro の管理アクセス権に関する情報はすべて、このファイルに保存さ れ、そのためサーバーセキュリティの管理が容易になります。メインドメインのSettings ディレクトリの中のAccess.settings ファイルには、サーバーレベルのアクセス権が格 納されます。メインドメイン以外のドメインの場合、そのSettings ディレクトリの中の Access.settings ファイルには、ドメインレベルの管理アクセス権のみが格納されます (つまり、サーバーレベルのアクセス権が通常のドメインのAccess.settings ファイルに 保存されることはありません)。
Domain.settings
このファイルには、ドメイン設定( ドメインに関する各種設定) が格納されます。
RPOP.data
このファイルには、各RPOP( リモートPOP) アカウントに関する情報が格納されます。こ の情報を使って、RPOP アカウントに対するポーリングが行われます。
Template.settings
このファイルには、ドメインのアカウントテンプレートが格納されます。また、ドメインに 新規のアカウントが作成されるときに使われるデフォルトアカウント設定も格納されます。
Aliases.data
このファイルには、ドメインのアカウントに設定されているエイリアス(アカウントレベル のエイリアス) のリストが格納されます。
LISTS
ディレクトリで、内部にはドメインのメーリングリストに関する情報が格納されたファイル が置かれます。
WebSkins
This directory contains custom WebUser Interface Skins for this Domain.

アカウントサービスファイル

CommuniGate Pro のアカウントにはいずれも、少なくてもメールボックスファイルが1 つ(INBOX)、 また、少なくてもサービスファイルが2 つ(必須のサービスファイル) あります。下記は、サービスファイルの種類と拡張子を示した表です。
.settings 辞書ファイルで、アカウント設定(アカウントルールを含む) が格納されま す。このファイルは必須です。
.info 辞書ファイルで、メールボックスのサイズ、メールボックスで使われた最後のUID など、揮発性アカウント情報が格納されます。
この.info ファイルの内容は頻繁に更新されるため、ファイルが破損することもあります。その場合、自動的に修復されます。例えば、メールボックスの最後のUID 情報が破損した場合、自動的にメールボックスが再スキャンされ、正常な.info ファイルが再作成されます。このファイルは必須です。
.dst オプションの辞書ファイルで、ここにはアカウントの「データセット」が格納されます。データセットは、アカウントデータセットアドレスブック(文字列リストとも呼びます) やアプリケーションプレファレンス(ACAPを介して設定) などで構成されます。
.web オプションのディレクトリで、内部にはアカウントのパーソナルファイルサイトが格納されます。
.rpopids オプションのディレクトリで、内部には、RPOP アカウントのうち、[LeaveOn Server] オプションが有効に設定されているアカウントのRPOP アカウントのファイルが格納されます。このファイルはいずれも配列ファイルで、そのPROP アカウントから取り出されたメッセージのUID が格納されます。
.roaming オプションの辞書ファイルで、内部にはNetscape ローミング情報が格納さ れます。

アカウントファイルの場所

アカウントファイルは、ドメインディレクトリ(Domainsディレクトの中の個々のドメインのディレ クトリ) またはサブディレクトリ(詳しくはドメインの説明を参照) の中に置かれます。アカウン トファイルの物理的な場所は、コマンドGetAccountLocation を使って取得できます。

アカウントのメールボックスのタイプがマルチメールボックス(multi-mailbox) の場合、ディレクト リが作成され、そのアカウントの名前に拡張子.macnt を付加した名前が、このディレクトリの名 前となります。このディレクトリの中には、そのアカウントの各種アカウントファイルが格納されます。アカウントファイルとしては、アカウントサービスファイル(account. 拡張子)、INBOX メー ルボックスファイル(INBOX. メールボックス形式を示す拡張子) などがあります。
例えば、アカウントJohn があり、メールボックスのタイプがマルチメールボックスの場合、 john.macnt という名前のディレクトリが作成され、その中に、INBOX.mbox、 account.settings、account.info の各ファイルが置かれます。

アカウントのメールボックスがシングルメールボックスの場合、ドメインディレクトリまたはドメイ ンサブディレクトリの中にファイルが作成され、そのファイルには、アカウント名. メールボックス 形式を示す拡張子の形の名前が付けられます。また、アカウントサービスファイルもドメインディ レクトリまたはドメインサブディレクトリの中に作成され、その名前は、アカウント名. 拡張子の 形式で作成されます。
例えば、アカウントJohn があり、メールボックスのタイプがシングルメールボックスの場合、ドメ インディレクトリ(またはドメインサブディレクトリ) の中には、john.mbox、john.settings、 john.info の各ファイルが置かれます。


Netscape ローミング

Netscape® Communicator には、高機能HTTP サーバーにNetscape の設定を格納したり、設定を取り出 したりできる機能( ローミング) が搭載されています。

このローミング機能を使いたい場合、ユーザーは次のURL( ローミングサーバーURL)を指定します。
http://domain[:port]/Settings/
上で、domainはユーザーのドメイン(または、CommuniGate Pro のメインドメイン)、portはCommuniGate Pro のユーザーHTTPポートです。

このURL には、アカウント名は指定しません。ただし、/Settings/ セクションにアクセスする場 合、ユーザー認証が必要です。そのため、ブラウザ上でユーザー名/ パスワード入力ダイアログボッ クスが開かれますので、そこでユーザー名とパスワードを入力し、アカウントを指定します。

ユーザー名/ パスワード入力ダイアログボックスでは、指定するアカウントが、URL で指定したドメ インのアカウントの場合、簡易アカウント名( ドメイン部なしのアドレス) を使用できます。一方、 指定するアカウントが、URL で指定したドメインとは異なるドメインのアカウントの場合(そのドメインのA レコードがない場合)、アカウント名としてはドメイン名のあるアカウント名を使わなけれ ばなりません。つまり、ユーザー名/ パスワード入力ダイアログボックスで、jsmith ではなく jsmith@domain.com と入力します。

Netscape の設定は、アカウントサービスディレクトリの中に別個のファイル(拡張子は.roaming) と して格納されます。


CommuniGate® Pro Guide. Copyright © 1998-2007, Stalker Software, Inc.