CommuniGate Pro
Version 5.1
ネットワーク
 
 
 
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ネットワーク

CommuniGate Pro はネットワークサーバーであり、したがってネットワーク設定がCommuniGate Pro サーバーに登録されていることが必要です。ただし、必要な設定は、ほとんどがOS システムから自 動的に取り出されるため、システム管理者が行わなければならない設定は、それほど多くはありませ ん。それでも、状況によっては、既存の設定を変更したり設定を追加したりすることが必要になります。

ここでは、CommuniGate Pro のネットワーク設定について説明します。

LAN アドレス

企業環境では、モバイルユーザーを除き、ユーザーの大半は、会社のLAN を介してCommuniGate Pro サーバーに接続して仕事をすることになります。こうしたユーザーは、管理者が事前に CommuniGate Pro に登録しておくことが必要です。登録する場合、Web ブラウザ上でCommuniGate Pro のWebAdmin インターフェイスの[Settings] セクションを開きます。続いて、[Protection] リンクをクリックします。

LAN IPアドレス
サーバーLAN IPアドレス:

ページの[LAN IP Addresses] リストには、デフォルトでCommuniGate Pro ソフトウェアのIP アドレ スが表示されます。このIP アドレスは、サーバーOS から取り出された情報です。このリストを編集 し、CommuniGate Pro サーバーで扱うLAN ( ローカルネットワーク) のIP アドレス(LAN アドレス) をすべて登録しますIP アドレスは各行に指定でき、単一のIP アドレスのほか、IP アドレス範囲を指定することもできま す。範囲を指定する場合、最初のIP アドレスを入力し、その右にマイナス記号を入力し、その右に最 後のIP アドレスを指定します。これで、最初と最後のIP アドレス、また、その途中のIP アドレスが 登録されます。 IP アドレスまたはIP アドレス範囲の右には、セミコロン(;) を付加してコメントを記述できます。 また、セミコロンは行の先頭に置くこともでき、その場合、その行全体がコメントと解釈されます。。

上記の[LAN IP Addresses] リストに登録したLAN アドレスのメールクライアント( メーラーソフト ウェア) からは、通常、インターネットの任意の場所にメールがリレーされるようにしなければなら ないため、同じLAN アドレスを[Client IP Addresses] リストにも登録しておくことが必要です。

この[LAN IP Addresses] リストを使ってリアルタイム通信(音声、ビデオなど) が実行されます。 つまり、このリストの情報を基にして、どのアドレスが「実際(ローカル)」のアドレスであるかが チェックされます。インターネットを介して何らかのアドレスから接続が実行され、そのアドレスが [LAN IP Addresses] リストに登録されていなかった場合、その接続は拒否されます。


NAT アドレス

CommuniGate Pro はSIPリアルタイムコミュニケーションをサポートしており、この機能はNAT デ バイスの背後にあるリモートクライアントについても有効です。つまり、ファーエンドNAT トラ バーサルもサポートしています。

リモートネットワーク上のNAT の背後のクライアントを検出する場合、サーバー側で、そのクライ アントのアドレスが登録されていなければなりません。登録の手順は、まずWebAdmin インターフェ イスの[Settings] セクションを開き、[Network] リンクをクリックします。[NATed IP Addresses] ページが開きますので、ここにリモートネットワークのNAT の背後のクライアントのアドレスを指 定します。

NATed IPアドレス

SIP クライアントからCommuniGate Pro に要求が送られ、その要求のヘッダに格納されているアドレ ス(そのSIP クライアントのアドレス) が[NATed IP Addresses] ページのいずれかのアドレスと一 致し、一方、その要求が別のネットワークアドレス([NATed IP Addresses] ページには登録されて いないアドレス) から受信された場合、CommuniGate Pro で、そのクライアントはNAT の背後にあ ると認識されます。

CommuniGate Pro のユーザーがNAT の背後のクライアントに対して受信コールを送信したときには、 そのクライアントとCommuniGate Pro サーバーの間に「コミュニケーションホール」が作成されま す。同時に、そのクライアントに対してCommuniGate Pro サーバーからダミーパケットが定期的に 送信され(ピング処理)、この処理によりコミュニケーションホールがオープンの状態に維持されます。 ダミーパケットの送信、つまりピングの時間間隔は、[Ping NATed Clients] オプションで指定で きます。

NATedクライアントピンガー
ログレベル: クライアントへのピング間隔: クライアント数制限:
ログレベル
Use this setting to specify what kind of information the NAT Pinger component should put in the Server Log. Usually you should use the Major or Problems (non-fatal errors) levels.
The NAT Pinger component records in the System Log are marked with the NATPING tag.
クライアントへのピング間隔
Use this setting to specify how often the Server should send its "pinging" packets.
クライアント数制限
Use this setting to specify how many different NAT clients the Server can ping.

NAT/ ファイアウォールの設定

NAT/ ファイアウォールの設定は、LAN の形式によって異なります。この場合のLAN の形式とは、 次の2 種類をいいます。
ローカルNAT/ファイアウォール/ロードバランサー
WAN IPv4アドレス: WAN IPv6アドレス:
WAN IPv4アドレス
CommuniGate Pro サーバーのネットワークインターフェイスが複数ある場合(2 番目の場 合)、例えば、いずれかのネットワークインターフェイスがLAN に接続されており、かつ別 のネットワークインターフェイスがWAN (インターネット) に接続されているような場合、 このフィールドには、インターネットを介してリモートホストに接続が実行される際、サー バーOS によってデフォルトで使用されるIP アドレスを指定します。
Network Firewall 1

一方、CommuniGate Pro サーバーが単一のNAT/ ファイアウォールの背後(のLAN) にインストール されているときには、まず、NAT/ ファイアウォールの設定を行います。つまり、そのNAT/ ファイ アウォールの通信ポート(POP、SMTP、SIP など) に対する接続がすべてCommuniGate Pro サー バーのLAN アドレスにリレーされるように設定します。続いて、このフィールドに、NAT/ ファイ アウォールからCommuniGate Pro に対して接続がリレーされるときに使用されるIP アドレス(NAT/ ファイアウォールのIP アドレス) を指定します。

例えば、CommuniGate Pro サーバーのLAN 上のIP アドレスが10.0.1.12 だったとします。また、 NAT/ ファイアウォールでは、IP アドレス77.77.77.77 で受信された接続がすべてCommuniGate Pro サーバー(10.0.1.12) にリレーされるとします。この場合、[WAN IPv4 Address] フィールドには 77.77.77.77 (CommuniGate Pro ではなくNAT/ ファイアウォールのIP アドレス) を指定します。
Network Firewall 2
WAN IPv6アドレス
CommuniGate Pro サーバーが接続されているネットワークがIPv6 の場合に使用します。つま り、IPv6 インターネットを介してリモートホストに接続が実行される際、サーバーOS がデ フォルトで使用するサーバーIP アドレス(CommuniGate Pro のデフォルトのIP アドレス) を指定します。

メディアプロキシのパラメータ

CommuniGate Pro は各種のリアルタイムコミュニケーション(プロトコル) をサポートしています。 ただし、サポートされているリアルタイムプロトコルのほとんどは、NAT/ ファイアウォールがある 場合には正常に動作しません。そのため、こういったプロトコルの場合、CommuniGate Pro は「プロ キシ」として機能します。

例えば、LAN 上のリアルタイムクライアントからインターネット上のリモートシステムに対して通 信が実行される場合、CommuniGate Pro によってローカルシステム上に通信ポートが作成されます。 クライアントは、リモートシステムのポートではなく、この通信ポートに強制的に接続されます。そ の後、CommuniGate Pro とリモートシステムとの間で通信が実行され、リモートシステムから受信さ れたデータがLAN 上のクライアントに、またクライアントからのデータがリモートシステムにリ レーされます。

リアルタイムクライアントがリモートNATデバイス( リモートシステムのNAT デバイス) の背後に ある場合、そのクライアントと通信を行うには、メディアプロキシの設定が必要です(下記)。

A Media Proxy is created to relay traffic between an IPv4 and IPv6 entries.

メディアプロキシ
ログレベル:   ラウンドロビンポートアロケーション
UDPポート: - ソースポート制限:
TCPポート: - UDP TOSタグ:
ログレベル
このオプションでは、Proxy コンポーネントによってサーバーログに記録される情報の種類 (レベル) を指定できます。このレベルは通常、[Major]または[Problems(非致命的エ ラー)]にしておきます。ただし、Proxy コンポーネントに問題が発生したときには、[Low- Level]または[All Info]に設定します。この場合、それぞれプロトコルレベルまたはリンクレベルの情報も詳しくシステムログに記録されます。
Proxy コンポーネントによってシステムログに記録されたレコードには、UDPPROXY または TCPPROXY というタグが付けられます。
UDPポート
このオプションでは、UDP プロキシ処理で使用されるポートの範囲を指定します。 CommuniGate Pro サーバーがNAT/ ファイアウォールの背後にある場合、ここで指定した範 囲のポートを介してNAT/ ファイアウォールで受信されたUDP パケットはすべて、 CommuniGate Pro サーバーにリレーされることが必要です。
TCPポート
このオプションでは、TCP プロキシ処理で使用されるポートの範囲を指定します。 CommuniGate Pro サーバーがNAT/ ファイアウォールの背後にある場合、ここで指定した範 囲のポートを介してNAT/ ファイアウォールで受信されたTCP 接続はすべて、CommuniGate Pro サーバーにリレーされることが必要です。
ラウンドロビンポートアロケーション
このオプションを選択しておくと、UDP ポートとTCP ポートがそれぞれ、指定した範囲全 体を使って平均して割り当てられます。選択しなかったときには、指定した範囲のポートの うち利用可能な最初のポート(値が一番小さいポート)がUDP ポートまたはTCP ポートと して割り当てられます。
ソースポート制限
When this option is selected, the UDP-based media from external sources is accepted when it comes from the correct IP address and port number.
When this option is not selected, only the media source IP address is checked. This may help serving certain broken devices that incorrectly specify their own media port numbers (in SDP documents).
UDP TOSタグ
Unless this option is set to OS default, the UDP-based media packets get the specified TOS (type of service) tag value. This may help you prioritize the media traffic if your network infrastructure assigned a higher priority to packets with the specified TOS tag.

注意: FTP モジュールでは、上記のTCP ポートではなく、パッシブモード転送で設定されている TCP ポートが使用されます。


ドメインネームリゾルバ(DNR)

CommuniGate Pro サーバーには独自の高速マルチスレッドドメインネームリゾルバが搭載されてお り、このリゾルバを使ってドメイン名がネットワーク(IP) アドレスに変換されます。ドメイン名の 変換時には、このドメインネームリゾルバからドメインネームサーバーに対して要求が送信されま す。使用するドメインネームサーバーは指定できます。

ドメインネームリゾルバの設定は、[Can Modify Settings] アクセス権のあるサーバー管理者が変更で きます。変更する場合、WebAdmin インターフェイスの[Settings] セクションの[Obscure] ページ を開きます。

ドメイン名解決
ログレベル: 並列要求数:
DNSサーバーアドレス:
初期タイムアウト: リトライ数:
ログレベル
ドメインネームリゾルバがサーバーログに記録する情報の種類(レベル) を指定できます。 レベルは通常、[Major]または[Problems(非致命的エラー)]にしておきます。 [Problems]に設定しておいた場合、失敗したDNS ルックアップに関する情報がすべて記 録されます。ドメインネームリゾルバに問題が発生していると思われるときは、[Low- Level]または[All Info]に設定します。この場合、プロトコルレベルまたはリンクレ ベルの情報も詳しくシステムログに記録されます。ドメインネームリゾルバによって記録さ れたレコードにはDNR というタグが付加されます。
DNSサーバーアドレス
このオプションでは、使用するDNS サーバーを指定します。ここで指定したDNS サーバー がCommuniGate Pro 上で選択されます。[OS-specified] を指定しておくと、OS からDNS サーバー(のアドレス) が読み込まれます。DNS サーバーのアドレスを強制的に再読み込み させたい場合、[Settings] セクションの[General] ページの[Refresh] ボタンをクリックし ます。

[Custom] を選択すると右側にテキストフィールドが表示されますので、DNS サーバーのア ドレスを入力します。ここで指定したDNS サーバーがCommuniGate Pro で使用されるように なります。

DNS サーバーをまったく指定しなかったときには、アドレスとして127.0.0.1 が使われます。 この場合、CommuniGate Pro サーバーと同じコンピュータ上で動作しているDNS サーバーに 接続が実行されます。

初期タイムアウト
ドメインネームシステムでは、デフォルトでは非接続のUDP プロトコルが使われます。そのため、ネットワークトラブルが発生したときには、UDP 要求または応答が失われることが あります(TCP では自動的にパケットが再送信されます)。
このオプションには、初期タイムアウトを指定します。ここで指定した時間が経過するま で、ドメインネームリゾルバはDNS サーバーからの応答を待ちます。

指定した時間が経過しても応答が受信されなかったときには、ドメインネームリゾルバから 再度要求が送信され、その後、このオプションで指定した時間の2 倍の時間だけ、待機しま す。この2 倍の時間の経過後も応答が受信されなかった場合、指定した時間の3 倍の時間、 待機します

DNS サーバーを複数指定している場合、ドメインネームリゾルバから再度要求が送信される ときには、同じDNS サーバーではなく複数のDNS サーバーのうちの次のDNS サーバーに要 求が送られます。

リトライ数
このオプションでは、指定した時間内(2 回目は2 倍の時間、3 回目は3 倍の時間) にDNS サーバーから応答が返ってこなかった場合、最高で何回まで同じ要求を再送信するかを指定 できます。

注意: 要求がRBL要求の場合、ドメインネームリゾルバから送信される要求は2 回まで、どちらも 応答までの待機時間(初期タイムアウト) は同じです。

並列要求数
This setting limits the number of concurrent requests the Resolver can send to Domain Name Servers. On a heavily-loaded Mail or Signal relay processing many thousand requests per second, this parameter should be selected after some testing: older DNS servers may crash if requested to process too many concurrent requests.

DNS サーバーからUDP 応答が返り、その応答の"Truncated" フラグがセットされていた場合、メイ ンネームリゾルバからはTCP で接続が実行されます。この機能により、メインネームリゾルバでは DNS サーバーから非常に大きなレコードを取り出すことができます。

ダミーIPアドレス
ダミーIPアドレス
このオプション(IP アドレスリスト) には、「存在しない」ネットワーク(IP) アドレスを 指定できます。

リストには、特殊IP アドレス(ダミーのIP アドレス) を指定し、そのアドレスにドメイン には存在しない名前を割り当てます(上記パネルを参照)。

ドメイン名がIP アドレスにリゾルブされると、最初のアドレスがチェックされます。このアドレスが[Dummy IP Addresses] リストにあった場合、ドメインネームリゾルバから「不明 なホスト/ ドメイン名」エラーコードが返ります。


IPv6 サポート

CommuniGate Pro サーバーは、下記のオペレーティングシステムでIPv4 とIPv6 の両方のネットワー クプロトコルに対応しています。

IPv6 がサポートされているプラットフォームでCommuniGate Pro サーバーが動作しており、 CommuniGate Pro サーバー上でローカルのIPv6 アドレスが検出された場合、IPv6 ネットワー キングが有効であると認識されます。この場合、CommuniGate Pro サーバーによりネット ワークソケットがすべてIPv6 ソケットとして作成されます。IPv6 ソケットとIPv4 システム との間の通信は、IPv4 マップトIPv6 アドレスを使って行われます。

注意: FreeBSD とNetBSD では、IPv4 マップトIPv6 アドレスはデフォルトでは無効になって います。IPv4 マップトIPv6 アドレスを有効にしたい場合、
sysctl -w net.inet6.ip6.v6only=0
上のコマンドをOS のスタートアップスクリプトに定義します。

注意: OpenBSD の場合、IPv4 マップトIPv6 アドレスは無効であり、有効にはできません。 したがって、OpenBSD ではIPv6 ネットワーキングは使用できません。

CommuniGate Pro サーバーでIPv6 ネットワーキングを明示的にサポートするかどうかは、
コ マンドラインオプションの--IPv6 を使って指定できます。

ネットワークアドレスリスト

CommuniGate Pro の多くのコンポーネントでは、ネットワーク(IP) アドレスリストを使って処理が 行われます。ネットワークアドレスリストとしては、例えば、クライアントリストやブラックリス トリスナー用のリスト(アクセス制限) などがあります。

ここでは、ネットワークアドレスリストの定義方法と、そのフォーマットについて説明します。

ネットワークアドレスリストは、複数行のテキストデータの形式で指定します。

各行にはそれぞれ、次の要素を指定できます。

IP アドレスの先頭に感嘆符記号(!)を付加できます。この場合、そのIP アドレス(または アドレス範囲) が、先行の各行に指定したIP アドレス(またはアドレス範囲) から除外され ます。

IP アドレス(またはアドレス範囲)の後にセミコロン(;)を入力し、その後にコメントを記述できます。

IP アドレス(またはアドレス範囲)を記述せず、先頭にセミコロンを入力し、その後にコメ ントを記述することもできます。


Debug Addresses

You may need to obtain a detailed Log of all communications with certain clients or remote servers.

Use the WebAdmin Interface to specify the Debug Addresses. Open the Network pages in the Settings realm, then open the Debug IPs page.

Debug IP Addresses
When the Server: the protocol Log Level for that connection or packet is set to All Info.

CommuniGate® Pro Guide. Copyright © 1998-2007, Stalker Software, Inc.