CommuniGate Pro
Version 5.1
シグナル
 
 
 
Media

Media Server

Media Server ( メディアサーバー) はCommuniGate Pro のコンポーネントの一つです。このコンポー ネントは、コールのメディアの終端処理、つまり音声/ビデオ( メディア) データの再生と記録を実行します。

メディアデータの再生の場合、現在選択されているコーデックを使ってデータがエンコードされ、 そのデータがRTP プロトコルを介してリモートパーティに送信されます。

また、メディアの記録の場合、受信されたRTP データがMedia Server によってデコードされます。 続いて、デコード後のデータをもとにオリジナルのデータフレームシーケンスが復元され、最後に、 データが標準のフォーマットに変換されます。

Media Server によるコールの処理の際、まず、Media Server によってメディアチャンネルが生成され ます。生成されたメディアチャンネルではそれぞれ、音声データ(AVP/RTP プロトコル) の処理用 として2 つのUDP ポート/ ソケットが使用されます。また、オプションで、ビデオデータ処理用と して2 つのUDP ポート/ ソケットが使われます(ビデオデータがある場合)。

メディアチャンネルの制御はPBX タスクによって行われます。

タスクにはまた、そのタスクのメディアチャンネル(生成されたメディアチャンネル) を複数のリ モートパーティに接続し、カンファレンスを生成するという機能もあります。

メディアチャンネルの設定

Media Server コンポーネント( メディアチャンネル) の設定を行う場合、WebAdmin インターフェイ スの[Settings] セクションの[Signal] ページを開きます。続いて、[Media] リンクをクリックしま す。

処理
ログレベル: UDP TOSタグ:
前置き時間: msec プレー後時間: msec
ミキサー遅延時間: msec
ログレベル
このオプションでは、Media Server コンポーネントによってサーバーログに記録される情報 のレベルを指定できます。このオプションの値は通常、[Failure(復旧不可能な問題の み)]、[Major]、[Problems] のいずれかに設定します。Media Server に問題が発生してい ると思われるときには、[Low-Level] または[All Info] にしておきます。この設定で は、メディアの内部処理がシステムログに記録されます。なお、問題が解決すれば、通常の レベル(上記の3 つのいずれか) に戻します。そうでない場合、システムログファイルのサ イズが急激に大きくなります。
Server コンポーネントによってシステムログに記録されるレコードには、MEDIA タグが付加 されます。
UDP TOSタグ
Use this setting to specify the TOS tag for all outgoing UDP packets sent with Media Channels. This tag can be used to set the Media traffic priority on your LAN.
前置き時間
メディアチャンネルによって再生されるデータが記録済みまたは作成済みメディアデータの 場合、データ(パケット) の一部を「事前に」送信することができます。このようにするこ とで、ネットワークにディレイが生じたときでも、事前に送信したメディアデータがリモー トパーティ(通常、再生ユーザー側) でスムーズに再生されます。
この[Pre-playing]オプションで、どのくらいの量(時間で指定、単位はミリ秒)の データを事前に送信するかを設定できます。この量のデータがリモートパーティに事前に送 信されます。
プレー後時間
PBX アプリケーションでは、複数のメディアファイルが連続して再生されることも少なくありません。この処理により、複数のファイルを使って「フレーズ(一定の長さのストリー ム)」が生成されます。この場合、複数のメディアファイルをスムーズに「結合」する(途 切れずに再生させる) ことが必要になります。この結合は、まだメディアチャンネルによっ てメディアデータが再生されている間に、メディアチャンネルから現在の再生処理の完了を アプリケーションに通知するという方法でうまく処理できます。この通知により、アプリ ケーション上で次のメディアデータが準備され、メディアチャンネルに送信されます。
この後、メディアデータの再生が完了すると同時に、メディアチャンネルにより次のメディ アデータ(アプリケーションから送信されたデータ) の再生が開始されます。
このオプションでは、どの時点で(単位ミリ秒) メディアチャンネルからアプリケーション に対して再生完了の通知を送信するかを指定できます。

Media Server は、複数種類のオーディオコーデックをサポートしています。次のパネルを使ってコー デックの優先度を指定できます。

コーデック
名前重要度
G729
PCMU
PCMA

コーデックの優先度は、[Priority] の下の2 つのドロップダウンメニューを使って指定できます。左 側のドロップダウンメニューは一次(主) 優先度、右側は二次(副) 優先度を表します。

Media Server によって初期オファーが生成されると、有効なコーデックがパネルに表示されます。 コーデックは、一次優先度と二次優先度を基準にソートされて表示されます。
初期オファーの場合、一次優先度(左側) の値が[Inactive] または[1] のコーデックは表示されま せん。

Media Server によってアンサーまたは非初期オファーが生成されると(つまり、ピアでサポートされ ているコーデックが認識されると)、ピアでサポートされているコーデックだけが表示されます。
アンサーまたは非初期オファーの場合、一次優先度の値が[Inactive] のコーデックは表示されません。
Media Server のコーデックは、一次優先度の値にしたがってソートされて表示されます。一次優先度 の値が同じコーデックが複数あるときには、ピアのオファーの順番と同じ順番で表示されます。

注意: サポートされるコーデック(のセット) は、CommuniGate Pro が動作しているプラットフォー ムによって異なります。

圧縮コーデック(G.729) は、相当のCPU リソースを必要とします。そのため、コーディング/エン コーディング処理は、別個のTranscoder サーバーで行ったほうが効率的です。Transcoder サーバー の設定は下記の通りです。

外部メディアサーバー
使用:
 

Transcoder サーバーを使用する場合、[Usage] オプションの値を[Transcoder] に設定し、下のリ ストに使用するTranscoder サーバーを指定します。これで、Media Server によって、指定した Transcoder サーバー上にトランスコーダーチャンネルが生成されます。この状態で、ピアとトランス コーダーチャンネルとの間でメディアが交換され、一方、トランスコーダーチャンネルと CommuniGate Pro のMedia Server との間でPCM (G711) コーデックを使ってメディアが交換( コー ディング/エンコーディング処理) されます。

Transcoder サーバーを複数指定した場合、各サーバーはラウンドロビン方式で使用されます。つま り、いずれかのTranscoder サーバーでトランスコーダーチャンネルの生成が拒否された場合、次の Transcoder サーバーに処理が回されます。

CommuniGate Pro サーバーソフトウェアまたは特殊CommuniGate Transcoder ソフトウェアを使用し てTranscoder サーバーを実装することもできます。


CommuniGate® Pro Guide. Copyright © 1998-2007, Stalker Software, Inc.